心と体に現れるうつ病の症状|知識を持っておこう

うつ病に負けない心の作り方

心とカラダが疲弊する

医療

治療を受けない人が多い

社会の変化が激しく、人間関係もとかく希薄になりがちな現代は、誰もが多くのストレスを抱えています。仕事や家族などあらゆる場面で、乗り越えるのが難しい出来事に直面したり、自分にとって大切なものを失ったとき、人は悲しみや落ち込み、むなしさなど様々な感情を抱きます。ただそれは、自然な心の反応です。また、人は生まれてから死ぬまでの人生の段階で、さまざまな心の痛みや苦悩を抱える局面を迎えます。そうした局面のことを心理学の用語では、発達課題といいます。思春期には、カラダの変化や異性への関心が高まる中で、アイデンティティを確立するという課題に向き合うのが通常です。また、中年期にも社会人としてあるいは家庭人としてのそれまでの役割から新たな役割へ変化しながら、また、新しいアイデンティティを模索しなければならない場面に直面することもあります。これを乗り越えていくことは、人が生きていくうえで欠かせないことです。どうしても乗り越えていくことができず、心やカラダが疲れてしまい、気分が憂鬱などの症状がではじめ、元気がでなくなっていまうことがあります。これが抑うつといわれるうつ病の代表的な症状です。抑うつの症状があらわれたとしても、たいていの場合、時間の経過とともに解消されます。それは、直面している出来事や自分自身が置かれている状況を次第に認め、新たな現実を受け入れることができるからです。しかし、時にこの抑うつ症状が回復しないことがあります。その結果、カラダの不調があらわれ、普段の生活さえもできなくなるようなことがあります。このような心もカラダも疲弊した状態がうつ病です。とても辛い症状を伴ううつ病ですが、実は患者の約4割ほどしか、医療機関にかかっていません。さらに、医療機関を訪ねても、精神科や心療内科などの専門医を受診している人は全体の1割に満たないほどです。症状はあるのに、内科などを受診して異常がないと診断され治療に結び付いていないというのが現状です。うつ病患者のうち抗うつ剤の服用などの治療を受けられている人は全体の15パーセントほどになります。このように多くの人が必要な治療を受けられていない背景には、本人や家族、そして社会のこの病気に対する誤解や偏見があるために受診に結び付きにくいことなどがあります。また、正しい知識が不足しているために、病気そのものに気づいていないこともあるわけです。症状が重くなればなるほど治療は難しくなるので、早期発見できるようにうつ病に関してよく知っておくことが大事になります。